マツダが北米向けにクリーンディーゼルを開発するメリットあるの?

Bloombergにマツダの北米向けディーゼエンジン開発に関して、興味をそそられる記事が掲載されています。


北米に向けたSKY-Dの状況は

マツダはハイブリッド車(HV)中心の日本市場でクリーンディーゼルエンジンの開発を進め、2012年にはディーゼル車も設定したSUV「CX-5」を発売。当時は米国市場へ13年にも投入したいとしていたが、これまでのところ実現していない。マツダ広報担当の小林光紗人氏は、北米に向けて「法令順守を最優先に、米国規制への適合とマツダらしい性能を両立できるよう開発を進めている段階」と述べた。

ただ、『マツダ広報担当の寺島倫子氏はVW問題の影響で開発計画を変えることはなく、「安心できる技術が開発でき次第、お客様にお届けする予定」だと電話取材に述べた。明確な時期は設定していないという。』という状況で、以前の報道であった「近いうちに」販売する雰囲気ではないようです。
 

ディーゼルを販売する必要性はない?

調査会社オートパシフィックのアナリスト、デイブ・サリバン氏は、マツダがディーゼルを米国投入する必要性に疑問を感じている。「マツダのガソリンエンジン技術は非常に優れているし、ディーゼルエンジンでなければいけない大型車を展開しているわけではない」と述べた上で、「ディーゼル投入のための開発コストを正当化できる理由が見当たらない」という見解を示した。

マツダはCX-5、CX-3、デミオ、アクセラ、アテンザなどクリーンディーゼル搭載車を日本、欧州、豪州などで販売しており、日本では今年4-6月販売のうち約45%がディーゼル車だった。この比率は欧州で33%、豪州で6%、世界では13%となっており、ディーゼル車販売比率は伸びてきている。

豪州の数字を見ても、先日の次期CX-9の話がすけて見えてきます。北米向け次期CX-9が、SKY-G一本にという話からしても、無理にディーゼルに開発コストを掛けるメリットがあまりないことをマツダも理解しているように見えるのですがね…。
 
マツダに試練、ディーゼル米国投入計画に影響も-VW排ガス不正問題 – Bloomberg